溶剤(メディウム)について
この章では、「トールペイントに使用する溶剤って分かりくい・・・どれをどんな時に使えば良いの?」という、あなたの疑問にお答えします。
トールペイントに使う溶剤(メディウム)って何?
トールペイントをする際に、素材にそのまま塗ったり、絵の具と混ぜて使う液体を、溶剤(メディウム)と言います。
溶剤には様々な種類がありますが、始める時は、少なくとも「シーラー(パーフェクトシーラーまたはオールパーパスシーラー)」は、持っていた方が良いです。
他の溶剤は、色々な技法を試したくなってきた後に必要になってから揃えれば大丈夫でしょう。
溶剤の代表的なものと種類について
◎シーラー(下地剤)
絵の具の定着を良くする為に、素材に直接塗ったり、絵の具と混ぜて塗る下地剤です。
また、経年変化によって出てくる木のヤニを抑える働きもします。
シーラーの代表的なものに
「パーフェクトシーラー」、「オールパーパスシーラー」があります。
シーラーで、大抵の素材はカバーできます。但し、ガラス等に描く時は、ガラス用のシーラーを使います。
◎テキスタイル(ファブリック)メディウム
布に描く際は、アクリル絵の具に「テキスタイル(ファブリック)メディウム」を混ぜて描くと、布に絵の具が定着しやすくなります。
◎クリアーグレージングメディウム
水の代わりに絵の具と混ぜて使うと、透明感のある色を出す事が出来ます。色をボカしたい時にも使えます。
◎ウッドステイン
木に直接塗ると、木目が強調されたり、木の色を濃くする事が出来ます。
ジェルタイプのものは、布等に染み込ませてこすりつけます。そのまま筆で塗ることも出来るリキッドタイプの方が使い易いでしょう。
各メーカーから様々な色調のものが出ています。
◎クラックル剤
ひび割れ模様を出す事が出来ます。
1.下塗りの絵の具を塗り、乾いた後クラックル剤を塗ります。
2.完全に乾いた後、上塗りの絵の具を塗ります(この時、できるだけ1度塗りにします)
3.しばらくすると表面がひび割れてきます。
4.ひび割れを保護するために、乾燥後はニスを塗ってください。
※絵の具を厚く載せた部分は大きくひび割れ、薄く載せた部分は細かくひび割れます。
◎アンティーク剤
描いた絵の上から塗り、拭き取ることにより、アンティークな仕上がりにする事が出来ます。
◎テクスチャーペースト
画面に独特の凹凸を作ったり、絵の具と混ぜて塗る事により、絵の具を盛り上げて付ける事が出来ます。
代表的な溶剤(メディウム)についての説明は以上です。
最初は少し分かりづらいと思いますので、「特にシーラーが必要なんだなぁ」くらいが分かっていれば大丈夫です。